ついにきた・・・・・・この日。
・・・・・・思い出されるのは・・・・・・苦しかった今日までの日々・・・・・・。
当社のホームページをご覧の皆様はご存知の通りですが、当社には「大河会」の活動の中で様々な部活動があ
ります。
その中でなんと!!
河原木電業野球部が、昨年度の早起き野球大会において全32チームの強豪との熱戦を勝ち抜き、見事準優勝に輝きました。
そしてついに、東北大会への切符を手にしたのです!!
予選を勝ち抜いてきた青森・秋田・宮城・山形の強豪たちが集結し、試合はトーナメント戦で2日間に亘って行われました。
予選大会の時のリーグ戦とは違い、負けたらそこで全てが終わる・・・・・。
当日は、この日の為に作られた横断幕をはり、座りきれないほどの大勢の社員が応援に駆けつけました。
・・・・・いえ・・・・・どうしても現地に駆けつけ、この目で見たかった理由が私達にはあ
ったのです。
15年前。
現役時代にブイブイ言わせてきたアスリートたちが、偶然にも当社に居合わせたことから、河原木電業野球部が誕生しました。
俺らを誰だと思ってる!?八戸の社会人チームの頂点!?明日には頂点に立ってるさ♪
しかし現実は・・・・・。
現役を離れて早数年、頭では解っていても体が言うことを聞かない。
『何だこれは・・・・・自分の力はこんなはずじゃないんだ・・・・・くそっ!・・・・』
当初会社から向けられていた期待の目は、結果が出せないまま1年、また1年と時が過ぎ、社内には野球部の名前すら出なくなってしまいました。
『くそっ・・・・・くっそっー!・・・・・・くっそぉぉぉぉーーー!!!』
大きく圧し掛かるプレッシャー・・・思うように動かない体・・・・・そして一向についてこない結果・・・・・・。
毎日が挫折と苦悩の連続でした。
学生時代とは違い、業務の傍ら練習すら満足にできない現状に焦りを感じながら、業務開始前の早朝と、業務終了後から日が沈むまでのほんの
僅かな時間。部員達は全ての時間を野球に費やしました。
来る日も来る日も練習の日々。周りからの「そんなにやったってどうせ結果は出せないよ」という自分達をあ
ざ笑うかの様な言葉にも、
怒りに震える手をギュッと握り締め、体中が土で真っ黒になるまでひらすらに走り続けました。
「あ
ぁ・・・馬鹿にするならすればいい・・・・・見てろよ・・・・今言ったことをきっと後悔させてやるっ!!!!」
そして15年の月日が流れ、迎えた今日。
あの日に必ず行くと誓った東北大会の舞台。
部員達がどんな想いでこの東北大会の切符を取に行ったのかを、毎日誰よりも近くで見てきた・・・・・。
悔しさとプレッシャーに押し潰されそうになり、限界を超えて流したあ
の日の涙を知っている・・・・・。
自分達には何もしてあげられない・・・あの日に言い放った自分の言葉と軽率さを悔やんだ・・・・謝っても謝りきれない・・・・・
でもせめてもの償いに、部員達と同じ場所で、同じ空気を吸って精一杯応援しよう!
試合が始まり、一瞬も目が話せない接戦。歓声→ため息→歓声の繰り返し。
固唾を呑みながら見守る中、迎えた最終ゲーム。9回裏
1−0 後攻は河原木電業 2ストライク2アウト。打席は4番エースH君。
両手を合わせ、祈るように目をつぶる。
「ドクン・・・・・ドクン・・・・・ドクン・・・・・・ドクンっ・・・・・・カキーーーン!!!」
打ったぁ〜!!2ランヒット!!歓喜溢れる声援に加え、この野球部の直向さに涙が止まらない・・・・・。
「最後まで絶対に諦めない・・・あの日から15年、ようやく掴んだチャンスなんだ・・・簡単に諦めてたまるかっ!!」
そして結果は・・・・・・・・・・。
想い通じることなく、残塁のまま空高く打ち上げられたボールは相手チームのグローブにすっぽりと収められ、ゲーム終了となりました。
底知れぬ悔しさと涙で濡れる顔を帽子で隠しながらも、スタンド席の応援隊に「有難うございましたぁーっ!」と深く一礼をし、
グランドの土を袋に入れてる野球部員の後ろ姿を、この先何年の時が経っても二度と忘れることはないでしょう・・・・・。
野球部へ・・・・感動をありがとう
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